高校の『学歴』が採用基準に!【代表北村の教育ちょこっとコラム】

今年も就職活動のシーズンがやってきました。ところで、企業は今でも「学歴」で採用を決めているのでしょうか? 最近は、学歴よりも「実力重視」と叫ばれるようになった各社の採用方針ですが、実はこれはあくまで建前上の話で、人気企業は何千人もの応募が来る採用選考プロセスで、少なからず学歴を重視しています。
ご存知のように、近頃の採用スタイルは完全に電子化されており、これがよくも悪しくも企業にとっては都合が良い。実は、予め「ランク分け」された大学を一定基準で電子的に振り落としてしまい、偏差値の低い大学の学生は入社説明会に参加することすらできない。これが現実です。しかし、最近はAO入試や一芸入試などで、学力を伴わない有名大学出身者も増加。その結果、企業が「学歴選抜で採用したのに戦力外の社員」などの問題で頭を抱えているようです。そこで、たどり着いたのが「高校にも注目する」という新しいやり方。各地の名門高校出身者なら、優れた学習能力を持っている可能性が高いという理由です。
夢を叶える企業へ入社するためには高校受験も重要な関門となります。もちろん、自らの「実力」や「人間力」を磨くことはもっともっと大切ですが…。

受験生の親がやってはいけない7か条【代表北村の教育ちょこっとコラム】

国私立および公立推薦入試が結果待ち状況の今、まさに入試モードの真っ只中。ご家庭でも、ピリピリとした、緊張感みなぎる毎日を送っておられることと思います。さて、今回は「受験生の親がやってはいけない7か条」についてご紹介させていただきます。東大合格者数公立高校ナンバー1、都立日比谷高校の武内彰校長先生の著書「学ぶ心に火をともす8つの教え」からの出典です。
①悲観的なことを言う☞ネガティブな思考回路になり、自信がなくなってしまう
②兄弟や他人と比較する☞「お兄ちゃんは成績がよかったのに」などは絶対NG
③親の価値観を押し付ける☞結論は子どもに出させる
④模試の成績ですべてを判断する☞模試の結果だけで責めるのはNG
⑤子どもの食事を作らない☞お忙しいとは思いますが…
⑥受験会場に親がついて行く☞心配でも1人で送り出す
なるほどぉ~、とうなずける項目が多いですよね。この時期、最も大切なことは言うまでもなく「親子関係の良好性」。志望校の合格キップは、本人の努力だけではなく、ご家族との共同作業で輝かしく勝ち取るものです。
「7か条」をぜひご参考にしていただければうれしいです。

『アグロエコロジー』という考え方【代表北村の教育ちょこっとコラム】

今回は、農業についての話です。ある学者の論文に、「リンゴの葉を食い荒らす害虫は、葉を食べるので顔つきは優しく、その害虫を食べる益虫はガラの悪い顔つきをしている」という一節があって、思わず吹き出しました。
コーヒー栽培地として有名な中南米やアフリカの国々には、コーヒーの木の実を食いつくす甲虫の「コーヒーノミキクイムシ」という害虫が多くいて、被害の多い年には、全世界のコーヒー豆が80%も減少したそうです。農業の歴史は、このような害虫との闘いだったのですね。
コーヒーの実を襲う厄介者に、「コナカイガラムシ」という虫もいるそうですが、実はこの虫がいると、さらに恐ろしい、コーヒー豆を全滅に追い込む「コーヒーさび菌」という病原菌が繁殖しないので、農家の人々はコナカイガラムシをあえて駆除せずに、多少の被害を考慮に入れた上で、収益を生み出す工夫を行っているようです。少しの被害を計算に入れて、大きな被害を防ぐ。これが『アグロエコロジー』という、農業の新しい考え方だそうです。
テストであまり点数が取れない生徒の特徴に、「すべての問題に手を出してしまう」という共通点があります。そのおかげで時間に追われて、できる問題までできなくなってしまうのは本当に愚かなこと。時には思い切って、「できない問題は捨てる」勇気も、受験生にとっては必要なのかもしれません。

目標点の定め方を変えてみては?【代表北村の教育ちょこっとコラム】

 今回は、テストなどでの「目標点の定め方」について、大切な提案を一つ。
私たちは、定期テストや実力テストなどの前に生徒たちに目標点を定めさせ、個々の成績記録カードへ記入をするよう指導をしていますが、あらためてその点数を見ると、「70点」とか「90点」などの「キリのいい点数」を書く生徒がほとんどであることに気付きました。はたして、それでいいのでしょうか?
たとえば国会など、会議での議決(多数決)は、「過半数」や「全体の3分の2超」、「全会一致」などが1つの基準となります。従って、10%きざみのキリのいい数字よりも、人間の感覚的には、この概念をもとにした数値設定の方が心地よく、目標として意識をしやすいのではないか…というのが、私の個人的な考えです。つまり、「51点」•「67点」•「100点」という基準を、自分の目標に設定してみるというものです。
90点が目標の生徒は「100点」。60点が目標なら「67点」。なかなか半分を取れない生徒であれば、まずは「51点」など…。
学力を伸ばすためには、常に目標の設定が不可欠です。ご家庭でしっかりと話し合って、次回のテストから一度このやり方を試してみられてはいかがでしょうか?

〝人間力〟を育む進学塾でありたい…【代表北村の教育ちょこっとコラム】

私たちは、生徒たちの〝人間力〟を育てられる進学塾でありたいと考えています。『人間力』とは、優しい思いやりと、強く生き抜く心を併せ持った力のことです。具体的に、物事を冷静・的確に分析し、正しく判断できる「意思決定能力」。そして、様々な人と円滑にコミュニケーションを行い、人を動かせる「コンピテンシー能力」。それから、自分の思いや考えを明確に他の人に伝えることのできる「プレゼンテーション能力」。さらに、過去の学習経験から未来を先読みして行動することのできる「段取り能力」。加えて、「語学力とITスキル」です。
そのために私たちは、生徒が常に向上心を持って自ら人間力を高めていく手立てとして、あいさつ・基本動作などの躾教育や、生徒たちが目標を設定して行動するための導きなど、様々なアプローチが必要です。つまり、私たち自身が、常に向上心を忘れずに自らを磨く前向きな心が力となります。私たちは、学力と人間力のともに備わった子どもの育成に寄与できる進学塾を目指します。
自分のことを『優秀な人間』だと思っている人などいないですよね…? 自分に満足したら終わりです。自分に厳しく、他人の良さを少しでも評価する心は人を育てます。短所を見ずに、長所を見つける。もっと言えば、特進館学院は、人間力を育むだけの塾に収まらず、「人間力を育める人を養成」できる、そんな進学塾でありたい…と考えています。

「ありがとう」と「ごめんなさい」【代表北村の教育ちょこっとコラム】

  特進館学院を創設して早6年半。この間、既に1000名以上の生徒たちと接し、教育道一筋に進んできました。
教育の「教」。子どもたちに「教える」ことについては、何千何万もの手法を駆使して全身全霊を尽くし、全国のどの塾にも負けないという自負があります。しかし、教育の「育」、つまり子どもたちを「育てる」という点についてはまだまだ不十分で、さらに努力が必要と考えています。
子どもたちの「人間力」をしっかりと育てる教育。私の考える「人間力」とは、「優しくて思いやりがあることと、強く生き抜く力を併せ持った力」のこと。つまりは、「ものごとを冷静かつ的確に分析し、正しく判断できる〝意思決定能力〟」。そして、「様々な人と、円滑にコミュニケーションを行い、人を動かせる〝コンピテンシー能力〟」。それから、「自分の思いや考えをわかりやすく、他の人に伝達することのできる〝プレゼンテーション能力〟」。さらには、「過去の学習経験から未来を先読みして、計画的に行動することのできる〝段取り能力〟」。加えて、〝語学力(おもに英語力)とICTスキル〟です。
その、人間力を培うための原点は、「大きな声であいさつができる」、「人に〝ありがとう〟と〝ごめんなさい〟がちゃんと言える」などの人格教育や意識教育・躾教育。教育の「教」と「育」がそろって、初めて私たちは、子どもたちが幸せな人生を歩むためのお手伝いができると信じています。

伸びる子と伸びない子・・・【代表北村の教育ちょこっとコラム】

将棋の谷川浩司永世名人の言う、「『負けました』と頭を下げられない子は強くなれません」という言葉に強く感銘を受けた。子どもはなかなか「負けました」とか「ごめんなさい」と素直に言えないものだ。その気持ちはよくわかる。でも悔しさをこらえて、「負けました。ありがとうございました」と声に出したところから、「次こそは負けないぞ」という反省と闘志がわき出てくる。「所詮は将棋」と言われればその通りかもしれないが、「負けました」も言わずに立ち去るのはマナー違反だし、勝った方も気分がよくない。
同じことが塾の子どもたちを見ていてもいえる。テストで失敗したとき、「死んだ~」「終わった~」とぼやき、死んだ仲間同士で傷をなめ合う子や、その結果をすぐに忘れようとする子は、なかなか成績が伸びない。一方で、負けを負けと認め、すぐに解き直しを始める子や悔し涙を流す子、「なんでこんなばかなミスをしたんだろ!」と自分を責める子は、必ずといっていいほど成績が伸びる。
「悔しい」「うれしい」という気持ちを素直に受け止め、「次こそは」「次もまた」と振り返ることこそが、本当の意味での学習の基本なんじゃないかな…と思う。

レストランやカフェの『味』って【代表北村の教育ちょこっとコラム】

  たまの休日や記念日に、こだわりのレストランで食事。そこでの「料理の味」は大切ですが、雰囲気や会話、家具や食器などもとても大切です。もし、料理だけが目的なら、わざわざ高いお店に行かなくてもスーパーなどで安くて美味しい食材がたくさんあります。原価はせいぜい数十円…と知っていながらも、おしゃれなカフェで高いコーヒーを味わうのも同様。つまり、レストランやカフェの味は、「心地よい空間や雰囲気」によって熟成されるものなのです。しかし、「料理さえ良ければよい」といったシェフたちがいることも事実。塾に言い換えると、「オレの授業がすべてだ」と豪語する時代遅れの塾長です。そんな塾は、どんどん消えていきましたが…。
私たちが「授業」と同等に大切にすべきことは、生徒•保護者への声掛けや相談などの、親身のコミュニケーション。やる気が起きる教室環境や設備等々…。それらがシナジー効果となって初めて、「いい授業」が生まれます。そうでなければ、家庭教師やweb授業•通信添削などに押されて、塾はとっくに消えているはず。でも、違いますよね。
塾もレストランも、「お客さまに喜んでいただく」というコンセプトは同じです。授業を磨きながらも、まわりの環境にしっかり配慮を行う。これらが整ってこそ、本当の「いい塾」になれると信じています。

大計得(おおはからえ)と小計得(こはからえ)【代表北村の教育ちょこっとコラム】

国や企業のトップが教訓としている格言に、『大計得と小計得』というものがあります。
沖縄琉球の礎を創った蔡温(さいおん)は、次のような言葉を残しています。「目先の課題に対処する小計得ではこの国を安定させることはできない。琉球の長久を目指すためには、大計得を堅持することが必須条件である」と。目の前の損失を見るだけの短慮=「小計得」に陥るのではなく、将来を冷徹に見通す遠慮=「大計得」を持つことが、最も重要な課題であるという意味なのです。つまり、「目先の損得に惑わされるのではなく、将来を泰然と大きく見通す力を持つ人材を備えることこそが、国の将来を決する」とも読み取れます。これは沖縄だけに限らず、新潟長岡を救った小林虎三郎の「米百俵の精神」も有名であり、今の我が国全体にもふさわしい教訓だと思います。
小さい頃に学んだことは、必ず記憶の底に残ります。「将来を見通す力」を身に付けさせる人材育成、すなわち『教育』に力を注ぐことこそが、私たちに明るい未来をもたらす「大計得」なのではないでしょうか?
この「教育」という崇高なミッションを背負いながらも、ついつい目先の物事「小計得」にばかり気を取られ、「大計得」のできない自分を反省している、今日この頃です。

もう、「頂上のない山」には登らない【代表北村の教育ちょこっとコラム】

ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、私は以前、この地域でナンバー1と言われる大手進学塾を経営していました。しかし、9年前に某企業と提携し、3年後にその企業との経営方針の不一致で会社を追われ、一時は破産寸前の状況に陥落。
その後、全国の大手塾長の支援によって再び立ち上げた進学塾が、言うまでもなくこの「特進館学院」なのですが、以前の私は、自分が経営する塾を「どんどん大きくしていく」ことが最善策であると考え、ひたすらそのために邁進していました。
しかし考えてみると、「大きくする」という目標には終着点がありません。生徒数3000名超を達成すると、次は5000名、そして10000名、20000名…。いつまでたってもゴールがない。まるで頂上の見えない山に登るようなもの。おまけに、生徒たちとの距離もどんどん遠くなる…。会社を失い、6年前に再スタートをしてから、初めてこのことに気が付きました。
ですから、これからの特進館学院は、限りなく拡大する塾として生きるのではなく、生徒・保護者との距離が近い「誰よりも人を愛し、人を大切にする進学塾」として発展させていきたいと考えています。「頂上のない山」ではなく、「小さくても素敵な山」を目指します。だって、今がいちばん充実していますから♪