「法」のもつ意義

「法」のもつ意義はさまざまです。法は社会の秩序を維持するための枠組みとして存在し、法によって、権利や義務・禁止事項が明確化されることで、個々の行動が社会に与える影響を制約することができ、これによって、社会の安定や公共の利益が守られるのです……と、少々固苦しい書き出しになってしまいました。(汗) 法とは、国が定める「法律」や自治体の「条例」のこと。企業や組織の「規定」・「規約」、村の「掟」なども、広い意味で法と考えてよいのかもしれません。大ざっぱに言うと、法もある種の「ルール」です。

では、何のために法やルールは存在するのでしょうか? 多くの人は、「守らない人を取り締まるため」とか、「反した人に罰を与えるため」と答えるのでしょうが、私はそうではなく、法で「してはいけないこと」を定めることによって、「できることを明確化する」ためであると考えています。つまり、「法に定まっていないこと」=「してもよいこと」なのです。世の中に、法の代わりに、「してもよいことリスト」しかなかったとすれば、私たちの生活や行動は極端に制限されてしまうはずです。

家庭にもいくつかのルールがありますよね。それらは「やっていいこと、いけないこと」を区別し、家族間をスムーズに回していくための潤滑油だと考えてみてはいかがでしょうか?