塾の先生に必要な〝3本の矢〟【代表北村の教育ちょこっとコラム】
塾を選ぶ時に、最も重要視するのは〝先生〟であることは言うまでもありません。では、その先生のよし悪しは何で決まると思いますか?…この質問に、ほとんどの人は「授業」と答えるのではないでしょうか? しかし、授業だけで「よい先生」と決めつけるのは、実は重大な誤りなのです。
「授業がわかりやすい」ことはとても大事ですが、私たちはプロなのですから当然のこと。もう一つの大切なことは、「いかに生徒の心を理解し、ケアーできるか」という力です。先生が授業だけを磨いても、生徒の成績は絶対に上がりません。授業以外の時間に生徒一人ひとりに温かく接して、やる気を育むことができるか否か。これができてこそよい先生であり、そんな先生に恵まれた塾でなければ、志望校への夢は決して叶いません。
自分の結婚式に招待する先生を、「授業がうまいから」という理由では選びません。招待したい理由は、「先生に心を支えられた」、「先生に強く励まされた」、「先生が好きだから」など…。これ、本音ですよね!
塾の先生に必要な〝3本の矢〟とは、「授業」と「心のケアー」と「情報力」。この〝3本の矢〟を、授業だけに偏らせることなく、生徒たちを「行きたい学校」へ導くために、塾の先生は日々努力を続けていくことが使命だと考えています。
テストで実力を発揮する法【代表北村の教育ちょこっとコラム】
1.戦略を立てる
カギは解く順番と時間配分。数学(算数)は1番から解く必要なし。国語は問題文を先に読んでから文章を追うのもあり。
2.当日は、朝からテストモードに
朝食はテスト2時間前までに必ずとる。服装にも配慮。忘れ物がないかを余裕を持って確認する。
3.細部まで見る力が「テスト力」
最後まで問題を読む。答え方注意!(言葉か記号か、正しい記号か誤りの記号か)テストの中に答えはかくれている。
4.テストは見直しによって決まる
全体の7~8割の時間で問題を解き、残りの時間で見直す。一度書いた答えは忘れ、初めて解くつもりで見直す。
5.終わった教科は気にしない
気持ちをすぐに次の教科へと切り替える。友だちと答え合せは時間のムダ。あとのテストに悪影響する。
6.その他
「うまく」でなく「ていねい」に書く/漢字指定などに注意/誤字脱字・単位忘れ・大文字小文字などに注意/解答らんに絶対空らんを残さない/問題用紙に裏面がないかチェック…
知性を高める強い「意思の力」【代表北村の教育ちょこっとコラム】
ある中学受験専門塾の塾長が、学習・生活時間を調査したところ、小6の家庭学習は週平均15時間。塾関連の学習が週15時間。学校に通う時間を加えると、明らかに労働基準法の週40時間規定は超過している。小5はというと、家庭学習が週5時間以内という生徒が少なくない。まだ進級したばかりなので、「これからの指導次第」というのが正直な感想だ。
それ以上に驚いたのが、テレビの視聴時間だ。こちらは「週5時間程度」と「週15時間以上」に回答が集中。「ふたこぶラクダ」型のグラフになった。かといって、必ずしもテレビ視聴時間の長い生徒の成績が悪いとはいえない。特にアニメやお笑い番組ではなく、ドキュメンタリー番組やドラマが好きな子どもは、好奇心旺盛で語彙も豊富。授業を盛り上げてくれるムードメーカーであることも少なくない。
だが、あえて言おう。「テレビ漬けのままでは、ここから先は成績が伸びないよ」。テレビと読書の決定的な違いは、情報に対して「受動的か能動的か」だと思う。テレビは、ボーっと観てもなんとなく理解できるし、最後まで観てしまう。本は意思の力がなければ、最後まで読み通すことはできない。内容の良し悪しにかかわらず、意思の力が介在するかどうかが、知性を高められるかどうかの分水嶺だと思う。
睡眠学習や聞き流し型の英会話教材などには懐疑的である。学習とは、習慣化や効率化ではなく、最後は「意思力を強める」ことにあると信じている。
〔「ムッシュトリイのよもやま話」より抜粋〕
「少しの努力と怠慢」の格差【代表北村の教育ちょこっとコラム】
「ちょっとした努力を続けること」と「ちょっとした怠慢を続けること」の違いは、「ちょっとした違い」のようですが、実は物凄く大きな違いがあります。
左の数式(図)をご覧ください。『1.01の法則』は、少しの努力でも1年間続けるとその人の力は37.8倍になり、『0.99の法則』は、少しのサボリを続けるとその人の力は0.03倍になってしまうという例え。その格差は何と1260倍。
人間、2倍の努力をせよと言われてもなかなかできるものではありませんし、仮にできたとしても長続きはしないでしょう。でも、「きのうの1.01倍の努力」なら苦しまずに続けることができるはずです。同じくして、「きのうの0.99倍の怠慢」も、ついつい罪の意識なくやってしまうもの…。
見た目としてはさほど変わらない「少しの努力と怠慢」から生まれる、信じられないほどの大きな結果の格差。日々、「きのうよりちょっとだけがんばろう!」を続けられた人と、「きのうよりちょっと楽をしよう」を続けてしまった人との格差は一目瞭然です。学生も社会人も、受験生もアスリートも…。
〝継続は力なり〟。人の才能は、決して生まれ持ったものではありません。コツコツとした小さな「1.01の努力」という結晶が、一つずつ積み重なって結実した、美しい『継続の花』なのです。