ますます進む『二極化』現象【代表北村の教育ちょこっとコラム】

日本の国民が近年、一部の富裕層とそうでない層とに二極化しつつある現象と同様に、大学・高校のレベル、生徒の学力レベルも大きく二極化の一途をたどっています。かつて、テストの採点で、「○×」と「△」の時代から、「○」と「×」だけの時代へ。「真ん中」という概念はどんどん消えていくようです。「上中下」のランク付けから「上下」のみに変わって格差がどんどん拡がり、必然的に二極化していく。ある意味悲しい現実です。
情報を持つ人間はさらに強く、情報を持たない人間はますます弱くなる。トランプの「大富豪」というゲームで、富豪には良いカード、貧民には悪いカードが集まるという現象とよく似ています。
2002年頃から文科省主導で大学の二極化が進められ、ここ最近、難関と呼ばれる大学の入試問題は年々その難易度が高くなり、おいそれと合格することは困難となっています。レベルの高い学生が集中するので、易しい入試問題では差がつかない…というのがその原因です。他方では、少子化の影響で、生徒の確保が困難な大学も年々増大。そうした大学は、受験生を集めるために入試科目を減らしたり、過大なPR費用を掛けたり、ひどい場合には入試すら行わない、などというケースもあります。そして、難関大学と誰でも入れる大学とにどんどん二極化していきます。
つまり、上位の受験生でも油断して一歩足を踏み外せば、「真ん中」はなく、「どん底」にまで落ちてしまう。残酷ですがこれが現実。特進館学院の受験生諸君も、心して学習に取り組んでいきましょう!

基本は〝ほめる〟こと【代表北村の教育ちょこっとコラム】

『アジアンビューティー』という言葉をお耳にされることはないでしょうか? これまで美しい女性の代名詞と言えば、決まって欧米の女性が筆頭に挙げられることが多かったと思いますが、ここ最近は日本や中国・韓国など、アジアの女性の美しさがとりわけ見直されているようです。私は、女性のお化粧には詳しくありませんが、顔や肌・頭髪など、見える部分にいろいろなものを塗布して、「よくないものをコーティングして隠してしまう」のが西洋的な美容法。その人自身の良いものを中から外へ出し、「内面から美しく見せる」というのが東洋美容の考え方だそうです。日本独自の、「見えないところをおしゃれする」という美しい考え方にも通じます。
世間では今、『コーチング』がさまざまな研修等の場で、オーソドックスなメニューとなっています。指導者が一方的に「この通りにしなさい」という『ティーチング』と比べて、「自分の考えでやらせてみて、困ったらサポートする」というコーチングは本人の意欲を高め、行動や可能性を引き出します。その人自身の内面的能力を培うには、このコーチングが効果的だと言われています。
コーチングの基本は『ほめる』ことだそうです。親子ではなかなかうまくできないこの行為。照れることなくもっと積極的にやってみたいものです。ほめられて、嫌がる子どもはいないのですから…。
~ やってみせ 言って聞かせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ ~ ≪山本五十六≫

志望校選びの大きな〝過ち〟【代表北村の教育ちょこっとコラム】

いよいよ志望校選定の時期となりました。この期間、よく「うちの子はプレッシャーに弱いから、無理して上の学校へ入り、ギリギリでいるよりランクを下げて上位の成績で行かせた方が…」というお声を時折耳にします。納得される方も多いと思いますが、実はこれがとんでもなく大きな〝過ち〟。仮に受験時の偏差値がさほど変わらない2校でも、卒業時の進学先で大きな「違い」が生まれるケースがたいへん多いのが事実です。
中学校の学習と高校の学習は異なりますので、高校入試でギリギリの成績で入った生徒が、3年間ずっと下位の成績という例はあまりありません。よほどでない限り、入学時には多くの生徒のレベルが一旦スタートラインに並びます。ですから、ボーダーの成績で入学した生徒が、高3時にはトップレベルになっていることも珍しくありません。逆に言えば、ランクを下げて上位で入った高校なのに、気がつけば中以下の成績というケースも多々あります。このことは中学・大学受験でも同じように言えるのです。
公立高校のトップ校と2番手校での主要大学合格者数には大きな隔たりあります。少し努力すれば合格できる学校を避けて安全圏の学校を選ぶことは、大きな「ボタンの掛け違い」となります。決して現実的にはならず、高い目標に向けて努力する姿勢こそが、受験のみならず、将来社会人としてスタートした後も成功に直結します。「目標は少しでも高く!」がキーワード。大志を抱いて! みなさんの成功を祈っています。