私たち特進館学院には、「学校や他塾の批判は絶対にしない」という〝鉄板ルール〟があるのですが、今回は、自分のプライドのために子どもたちを犠牲にする、ちょっと許せない先生のお話しを、批判ではなく、「客観的な事実」としてお話しさせていただきたいと思います。
毎年私は、おもに中学理科の授業を担当していますが、クラスの中で特定の中学校の生徒のみ極端に理科の成績が悪い時期がありました。不思議に思って生徒に話を聞いてみると、その学校の一部の先生が教科書の学習指導単元順を無視して、ランダムに授業を行っている事実が判明。理由は、『塾対策』のためだそうです。
「塾に通っている生徒だけに良い点数を取らせたくない」という気持ちは立場的にはわかりますが、このおかげで生徒は塾で学習する単元と学校で習う単元とがまったく違う状況に追い込まれ、どの単元も理解度はグダグダ状態。オマケに、定期テストでは私たちも悩むような難問のオンパレードで平均点は30点そこそこ。生徒の理解度も把握できていなくて、あえて理科嫌いをあおっているようなものです。
『塾対策』って、いったい何なのでしょう? 無意味な施策で、子どもたちが苦しむ姿を見て、とても悲しい気持ちになったことを、今でもはっきりと覚えています。ちなみに、私たち塾関係者やテスト作成業者などが、こんな低い平均点のテストを作ったら、間違いなく〝クビ〟になります…。