「一流人」の条件とは?

今はなき野村克也元監督の座右の銘に、「金を残すは三流、名(業)を残すは二流、人を残すは一流」という有名な言葉があります。長い人生の終わりにその人が何を残すか…ということで、真の人格がわかる。なかなか含蓄のある言葉だと思います。

お世話になっている教材会社社長のコラムに以下のようなフレーズがありました。「私は時々教材の展示会でビジネスホテルに泊まることがあります。以前はホテルを出るときには使った寝間着やスリッパ・タオルなどは無造作に至る所に放置していました。ところがある時、何かの本で『一流の人か否かは,ホテルに泊まった後の部屋の様子を見ればわかる』という文章に出会いました。言われてみれば確かにその通りで,もし私がホテルの清掃スタッフだったら、部屋に入った瞬間、『その人の魂のグレード』のようなものを感じ取ることでしょう。(中略)むしろこのようなところにこそ,その人の人格のレベルが表れるような気がします。」

子どもの頃に祖母によく、「お行儀が悪い!」と言って叱られました。「お行儀」を、英語に訳すと「マナー」とかになるのでしょうが、日本語はそんな浅薄なものではなく、「誰もいないところでの人の立ち振舞」なども含めた、奥深い意味を秘めている…と考えます。